コンシェルジュのための美術指南 (1)

レ・クレドール・ジャパン協力企業
新・古美術 富士鳥居
代表取締役 栗原直弘

  先ず、皆様に知っていただきたいのは、株式会社富士鳥居は親子三代100年の実績があり、私自身も日々現場で多くのお客様と接した30年の経験があります。また、まだ日本にコンシェルジュという言葉すらない時代から、多さんを始め、先輩方のご指導によって、私自身もコンシェルジュの皆様のお仕事を在る程度は理解しているということです。
  皆様のお仕事は、自らの知識や意識は別として、お客様のニーズにお答えしなければならない。たとえそれが、お客様にとって有益な情報であろうとも、それがお客様のニーズに合わなければご案内しないというのが基本でしょう。しかし、それは20世紀の価値観であり、いわゆる私の世代(ふと、気がつくと50歳を過ぎていました。笑)の、サージャント・サービスがすべてとされた時代の話だと考えています。
  私が皆様に期待しているのは、21世紀のコンシェルジュの在り方、氾濫する多くの情報の中から、「真実」ではなく(真実の中には捏造されたものが含まれます。)、自らの良心を規範として取捨選択した「真理」を元に、一歩踏み込んだ形で情報やサービスを提供して行く在り方です。そして、そのために必要なのは、より多くの情報の中から「真理」を見極めるために自らを高めることだと考えています。
  年々、若い年代のお客様も増え、現在のような価値観変革の時代にあって、お客様が本当に望んでいるのは、インターネットで検索できるような「情報」やマニュアル的な「サービス」ではなく、より深い「知識」と「思い遣りの心」だと考えています。そして、そのような「マニュアル的なサービス」と「思い遣りに基づいたサービル」の「境」と「塩梅」を見極め、お客様にご案内してゆくことがプロの技であると考えているのです。そのためも、このようなコラムによって、私の知識と経験を踏まえた「知恵」を、皆様にご活用いただければ幸いです。
  「経験」とは、携わった「時間」の長さや「知識」の豊富さではありません。私は、その言葉の本当の意味を、失敗や試行錯誤の末に築き上げた「知恵」と「対応力」だと理解しています。どうか、若いコンシェルジュの皆様には、失敗を恐れることなく、もう一歩踏み出すことで、日々新しい「知恵」と「対応力」を養っていただきたいと希望いたしています。

投稿日: 2010年1月29日

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